ホストクラブ キャッチ

「ホストクラブZ」にレギュラー入店した私は新人ホストとして、忙しい日々に追われていた。

営業時間外は睡眠時間を除き、ほぼ街にキャッチに繰り出して、とにかく女性に声を掛けて掛けて掛けまくる。
この繰り返しの生活だった。

キャッチとは街を歩く女性に声を掛け、連絡先を聞く行為である。まず連絡先を聞くまでが第一のゴールだ。

その後、連絡を取り合い、新規でお店に来てもらう事が第二のゴールだ。

第一のゴール(連絡先を聞く)

先に言っておこう。
この第一のゴールまで成功率…極めて低い。

そりゃそうだ、
今考えれば全く興味のない女性にとっては迷惑でしかない。

でも新人ホストにとっては、これしかないのだ。
当時はSNSもなければ、出会系アプリなどもない。
これをしないと先がないのだ。

ホストクラブ無視

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひたすら無視される。
時には罵倒される事もしばしば…
それでも声を掛け続けるのだ。

そして少しでも確率を上げる為、早起きして、時間帯を変えたり、場所を変えたり…

栄・名古屋駅・東新町、時には岐阜駅…

そして、とにかく頭を使った。

どうしたら、第一印象で相手に良い印象を与えられるか…
どうしたら、足を止めてもらえるか…
どうしたら、笑ってくれるか…
どうしたら連絡先を教えてくれるのか…

あらゆる切り口で声を掛けまくるのだ

勿論どんな切り口であろうと、振られる確率の方が高い。

だからこそ数を重ねるのだ。

第二のゴール(新規でお店に来てもらう)

そして、第二のゴール。
これもまたハードルが高い。

理由として私が入店した「ホストクラブZ」。
ブランディングなのかは分からないが、他店に比べ新規料金がもの凄く高かったのである。
当時の名古屋ではトップクラスに高かったような記憶がある。

街でライバル達が「新規1,000円だから来ない?」と声を掛け、そのまま店に連れていく。

だけど私の場合は声を掛けた当日来てもらうなんてことはほぼ皆無であった。
まめに連絡をいれて、その後、気に入って貰えれば、来店して頂けるのだ。

成功率をまとめると

当時の成功率はこんな感じだ。

100人声を掛けたとして、連絡先を聞けるのが、わずか10人ほど。
そしてそこから連絡を取り合って、店に新規のお客様として来店して頂けるのが、わずか1~2人。

つまり、街で声を掛けてから第二のゴールまでの確率がわずか1~2%なのだ。
今考えてれば、よくやったものである。