名著「7つの習慣」(著者:スティーブン・R・コヴィー博士)から接客技術を考えてみましょう、というこのシリーズ。
前回の「基本編」の内容は、下記のような内容でした。
・目先のテクニックだけではなく、人間性そのものを磨くことが成功の近道
・それぞれの事象に対して、それぞれの人の「パラダイム」が存在する
前回の記事を読んでないよ、という方はぜひ前回の記事から読んでみてくださいね。
みなさま、こんばんは。編集部のあいです。 突然ですが、「7つの習慣」という書籍をご存知でしょうか? 本書は、スティーブン・R・コヴィー博士という方が書かれた書籍で、初版の発行から20年以上経過した現在でも、ビジネスマンを …
では、今回より実践編に入ります。
自己責任の原則
問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である。
:「7つの習慣」より
周囲の状況のせいにして言い訳をしていても、良い結果を生むことは多くありません。
「率先力」をもって、問題にのぞみ、頭を使ってよい提案をする。
「押し付けがましい」とか「わがまま」ということではなく、自分の考えを周囲に理解してもらうためのプレゼンテーションを用意して、問題解決のためのアプローチをすることが大切です。
言葉が「自己達成予言になる」
他人のせい、環境のせい、いいわけがましいといった「反応的な考え」を捨て、自分を主体として考える、「主体的な考え」にシフトしていくように努力してみましょう。
反応的な考え
- どうしようもない
- あいつは頭にくる
- そんなことが認められるわけがない
- しなくてはならない、やらされる
- できない
- ○○さんとはうまくいかない
- ○○でないとだめだ
- ○○でさえあったら
主体的な考え
- 他の方法を考えてみる
- 自分で自分の感情をコントロールする
- 効果的なプレゼンテーションで認めてもらえるように努力する
- そうすることに(自分が)決めた
- 選択する
- ○○さんとうまくいくように考えてみよう
- ○○の方がいいと思うからそうする
- 私が○○をする
反応的な言葉がなぜ重要な問題なのかというと、それが心理学でいう「自己達成予言」になるからである。
つまり、そういう言葉を使う人は、決定づけられているというパラダイムをさらに強く持つことになり、その信念を支える証拠を自分でつくり出すことになる。
ますます被害者意識におちいり、生活のコントロールを失い、自分の人生を自分で作り出す能力を失くしてしまうのだ。そして、自分の状況をすべて外的な要因のせいにするのである。
:「7つの習慣」より
そういわれると私は、ほとんどの事を環境や他人のせいにしてる気がします…。
言葉の力があなたを変える
何かの問題につきあたったときに、反応的な言葉を想像するのをやめて、主体的に生きましょう、という話です。
さまざまな問題やうまくいかないものごとに関して、「反応的に考える」か「自分を主体として考える」という違いです。
お客さんが来てくれないのは、たしかに景気が悪いせいもあるかもしれないです。
しかし、あなたが景気を良くすることができないのも事実です。それはライバルも全員同じです。ならば、与えられた状況の中であなたにできることをやるしかないのです。
売れている先輩はどうでしょうか?景気が悪いから仕方ないね、と考えているでしょうか?
もっと早く水商売デビューしていたら違いましたか?
いや、あなたの尊敬する先輩はそんなことは絶対に言わないと思います。
そもそも、「○○だったら」なんて、今さら考えてもどうすることもできません。
今を生きて、あなたを必要としてくれている目の前のお客様に楽しんでいただくしかないのです。
1人1人のお客様を大切にして、1つ1つを積み上げて、信頼を重ねて、いつかそれがあなたのブランドになっていきます。
コントロールできない問題に支配されない
私達が直面する問題は大きく、下記の3種類に分けることができます。
直接的にコントロールできる問題
自分でコントロールできることや、自分の行動が大きく影響すること。
これは、習慣を変えることによって実現できます。
例えば、身だしなみや接客態度、こちらからする連絡等です。
これらは自分さえやる気になれば起こせるアクションです。
間接的にコントロールできる問題
こちらは、自分だけでは完全にコントロールすることはできないですが、自分の行動を変えることで、周囲に影響を与えて、その結果、コントロールできる問題です。
ただし、ほとんどの人は、周囲を変えようとするときに、自分の持論を展開したり相手を説得しようとしたりして、それがうまくいかないと「喧嘩」か「逃避」のどちらかになることが多いそうです。
全くコントロールできない問題
自分のコントロールが全く及ばない問題に関しては、いくら気に入らなくても変えようがないので、受け入れるしかありません。
どういう気持ちでいても、受け入れる以外の選択肢がないので、できるだけ穏やかな気持ちで受け入れましょう。こうした、どうしようもない問題に、逆にあなたがコントロールされてしまわないように注意が必要です。
まず、自分にできることから。
どうすれば周囲を変えることができるのかもよく考える必要があそうですね。
言い訳ばかりでは仕方ない、「なる」という意識を持つ
- 「もっと背が高く生まれていれば」
- 「親が金持ちだったら
- 「もっと美人だったら」
- 「お店が広告費をかけてくれたら」
このような言い訳ばかりではなく、強い意識をもち「なる」という考えを持ちましょう。
- 「一流ホストになる」
- 「SNSで一番になる」
- 「もっと綺麗になる」
- 「もっと賢くなる」
「第一の習慣・主体性を発揮する」―応用の提案
1.自分自身と周りの人々の言葉を二日間聞いてみてほしい。「○○でさえあったら」「できない」「しなくてはならない」といった反応的な言葉をどれくらい聞きとれるだろうか。
2.近い将来、直面するであろう状況で、過去の経験からして反応的になる可能性が高いものをひとつ選んでみる。影響の輪を考慮に入れて、その状況を考え直してみる。主体的な反応を示すためには何ができるだろうか。頭の中でその状況を想像してみてほしい。そして、主体的に反応している自分の姿と行動をイメージしてみる。刺激と反応の間のスペースを思い起こし、その中に存在する選択の自由を活用する約束を自分自身にする。
3.仕事や私生活の中で抱えている問題をひとつ選択する。それが直接的、間接的、あるいは全くコントロールできない問題のいずれに当たるのかを考える。その問題を解決するために自分の影響の輪の中でとれる具体的な行動を打ち出して、それを実行する。
4.主体性の三十日間テストを実行する。影響の輪の変化を意識してみる。
:「7つの習慣」より
すべてはここから第一の習慣
今回は、「第一の習慣」について書いてみました。
次回の掲載まで、ぜひ今回の課題「主体性を発揮する」の30日間テストをしてみてください。あなたの接客に新たな境地が見えてくるかもしれません。
私も30日間頑張ってみます!
みなさんもぜひ!